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野営時代

人生という山の五合目辺りで立ち往生している男の野営地。助けが来るまで終わらないビバークの記録。

アートは一生の友達

残業で夜も更けてしまい、明日の朝活は自信が無いから寝る前の今書く。


今回は、文化的な事を書く。


私は美術が好きで、絵画ではセザンヌが好きだ。セザンヌから、モンドリアンモンドリアンからリキテンスタイン、という流れが好きだ。彼等の作品群を時系列に見て行くと、人類の視覚が更新されてきた過程そのものの様な気がしてくる。刺激的だ。


そんな19世紀から20世紀の抽象絵画に劣らず、刺激的であり続けているのが、アメリカのブラックミュージックだ。

無理矢理アメリカに連れてこられたアフリカ人達がバッハの平均律に調律されたヨーロッパ人の楽器と出会って生まれた、都市の民族音楽

ジェイディラが死んで、クリス・デイヴやらホセ・ジェイムスやらディアンジェロのブラックメサイヤとかが黒人音楽の最新型かな、と思ってうかうかしていたのだが、この正月に色々と聴き漁ってみると、ジ・インターネットとか、アンダーソン・パクとか、チャイルディッシ・ガンビーノとか、一、二年の間にかなり更新が進んでてビビった。


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黒人音楽の面白いところは、肉体をテクノロジーが超え、そんなテクノロジーを肉体がさらに模倣する。その肉体性をさらにテクノロジーで進化させ、それをまた肉体がアナログ的にコピーする、という進化が常にあるという点だ。

つまり、黒人音楽はいつだって実験的で、私はそんな芸術に心惹かれている。


アートは一生の友達。


発泡酒飲んで寝る。

おやすなさい。



ワカメがふえる前段階

朝活。

一日の仕事を終えて帰宅して、妻が用意してくれた晩御飯を温め直して食べる。風呂に入って1時半。そこから夜更かしして寝落ちする。

そんな夜行性の性分が現在のライフスタイルと身体能力に合わなくなって何年か経つ。

 

年寄りというものは朝起きるのが早い。

青汁を飲み、庭に出て寒風摩擦をし、新聞配達のバイクを玄関で待つ。

老人のイメージ。

 

辣腕を振るうビジネスピープルの朝も早い。

スムージーを飲み、アップルウォッチを手首に巻いて軽く近所をラン。

スタバでメールチェックしてから誰よりも先に出社。

ワーカホリックのイメージ。

 

これらのイメージには死んでも近づきたくないと思って生きてきたが、それでうまくいかない日々が3年も続いてしまっているのなら、いっそ自らそのイメージに接近してみようではないか、と昨夜布団の中で思い立ち、目覚ましをセットした。

 

おはようございます。

 

スヌーズ機能に3回頼り、予定よりも45分遅くなってしまったが、こうして今「朝活」にたどり着いた。

 

本来であれば、毎朝6時頃にはコーヒーでも啜りながらこうしてブログを書き、いわゆる前向きな宣言などを書き連ねたいところである。

最初の一歩は躓いた感が否めないが、気負わずに続けてゆきたいものだ。

 

根拠はさておき、ブログを書く事で私の毎日は輝き出すのだ。ミスター・チルドレンのミュージックビデオのように、市井の生活者たちがステップを踏んで踊り出す。「心さえ乾いてなければどんな景色も宝石に変わるうーうー~」と、そのミスター・チルドレンも歌っている。なるほど。世界は自分の心持ち次第ということだ。

問題は「心さえ乾いてなければ」の部分だ。私の心は乾いているか。乾いているとしたらどのくらい乾いているのか?ふえるワカメの「ふえる前」ほどにカラッカラのカチカチなのか。それとも意外としっとりとしているのか。わからない。自分を客体化できていないということだ。

仮に、今の私の心が乾燥ワカメだとした場合、とにかく熱湯を注ぎ、「え、こんなに増えるの?なにこの圧縮率!」というくらい増えたい。

 

そろそろ娘が起き出す時間だ。続きはまた。

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野営時代宣言

理由はさておき、図らずもこんな場所で立ち往生する羽目になった。
進むことも戻ることも叶わず、止む終えず今夜はここで夜を明かす。


緊急の野営、ビバークだ。


ビバークのテントの中、手の中で光るディスプレイは私の顔を照らし、背中を丸めたシルエットを仮設の薄い膜に影絵のように映す。


今夜もこの山のあちこちで、ポツポツと間隔を空けて無数の野営テントが立ち、夜更けまで彼らのシルエットは揺れている。


朝が来たらテントから出て慎重に移動しよう。ひょっとしたら、進行方向もはっきりしているかもしれない。


日が昇り、日が暮れ、その夜もまた足止めを食らったら、もう一晩、もう一晩と、ビバークを繰り返そう。


助けが来るまでは持ちこたえよう。
充電が切れるまでは頑張ろう。


天体が動くように、たくさんの小さく光るテントの星座が、一晩ごとに、少しずつ配置を変えて移動していく。


私たちは仕方なくここにいる。


S.O.S、聞こえるかい、
S.O.S、聞こえてるよ。


私たちはいつまでここにいるのだろう。

いつまでいられるのだろう。


もしも助けが来たらお先に失礼します。

その時は、さようなら。


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